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関東地方もいよいよ梅雨入りしましたね…。なんとなく気分が沈みがちな季節ですが、この時期といえば紫陽花が見ごろを迎える季節でもあります。しっとりと濡れる紫陽花は雨の日ならではの特別な被写体。肉眼で見る美しさや透明感、雨粒のキラメキをそのまま写真で表現したい…そんな想いから今回はストロボと簡易ディフューザー(コンビニのポリ袋!)を駆使して、実際の現場で撮影に挑みました。
紫陽花自体はまだ咲き始めという感じでしたが、撮影時の試行錯誤や現場セッティングの工夫、撮って出しから編集の流れまでを詳しく紹介していきます。
機材と現場の準備
今回使用したのはSONY α7R V。レンズはEF100mm F2.8 マクロ(シグマMC-11アダプター経由)をメインに選択しました。雨の日の紫陽花撮影にぴったりの組み合わせです。

ストロボはGODOX TT600とGodox X3-N TTL ワイヤレス フラッシュ トリガーを使用。ソフトボックスやコンビニのポリ袋を即席ディフューザーとして活用しました。現場は林の中で、自然光は暗め。雨粒がしっかり降っている絶好の撮影日和でした。
カメラとストロボの距離、ストロボの位置や高さ、ディフューザーの工夫まで、細かいセッティングを現場で何度も調整しながらベストな一枚を狙いました。


ストロボはGodoxの入門用TT600SでもOKですが、雨天撮影は必ず防水対策を忘れずに。


Godox X3-N TTLコマンダーはとても直感的で使いやすく、おすすめです!

まず試したのはストロボ直射。これは光が強すぎて花びらや葉がテカってしまい、質感も失われがち。そこで即席ディフューザーとしてコンビニ袋をストロボにふんわりかぶせ、光を優しく拡散。

このディフューザー、現場では思いのほか大活躍!密着させずに空間をつくるのがコツですが、実際にはポリ袋だけだと光が強すぎたため、途中からGODOX 15x20cmクリップオンストロボディフューザーも使用してみました。これによって光がより柔らかくなり、仕上がりの雰囲気もアップ。雨の日でも濡れにくく、防滴にもなります。
雨の強さや降り方によっても写りが変わるので、現場では「ストロボを横に動かす」「高さを変える」「発光量を微調整」など、リアルタイムで工夫しながらベストなバランスを探っていきました。

ストロボの位置はサイドからやや後方、だいたい斜め45°の角度からセットするのが効果的。こうすると雨粒がキラキラ輝く幻想的な玉ボケが生まれやすくなります。発光量は1/16〜1/8程度。ストロボが花の真正面だと平面的になるので、角度をつけて立体感や透明感を強調します。

やはり、ポリ袋だと光が強すぎたので簡易ディフィーザーを使用、以前は Godoxのストロボにおまけでついてきたのですが最近はついてないようですね

玉ボケと質感表現の撮影
幻想的な雨の玉ボケを生み出すためには、F2.8前後の開放絞りで背景を大きくぼかし、シャッタースピードは1/125秒前後で雨粒が点状に写るように設定。花の後ろやサイド後方にストロボをセットして雨粒に逆光を当てると、背景に美しい玉ボケが浮かび上がります。
ピントは花の中心にしっかり合わせ、できるだけ雨粒の通り道を確保できる位置にカメラをセット。現場では、実際に雨の降り方や風向きを見ながらストロボとカメラの距離を調整。仕上がりイメージを確認しながら、何度も位置や角度を変えてベストなバランスを探りました。
現場でしっかり光を作れたら、仕上げの編集でさらに“しっとり感”や“雨粒のキラメキ”を際立たせます。基本はシャドウや黒レベルを少し持ち上げ、明瞭度やテクスチャを軽くプラス。花の青や葉の緑だけ彩度を少しだけ上げて主役を強調。

玉ボケや雨粒は部分的にブラシ補正で明るくしてもOK。全体にコントラストや彩度を上げすぎず、柔らかく仕上げると雨の日らしい空気感が伝わります。(現像時はPure RAW5適用)
撮影例と仕上がり比較
サイド光で撮影した一枚は花や葉にしっとりとした立体感。背景に玉ボケが浮かび、雨の日ならではの雰囲気が伝わります

背後からストロボを当てて雨粒に逆光を当てたカットは、玉ボケがよりドラマチックに。雨粒一つ一つの輝きが引き立ちます。

編集でコントラストや彩度を調整した作例も比較し、「現場での光づくり+編集の工夫」で写真がどう変化するかを実感できます。

まとめ
雨の日の紫陽花撮影は「難しそう」と感じるかもしれませんが、ストロボと即席ディフューザー、そして現場での工夫ひとつで一気に作品性がアップします。特にポリ袋ディフューザーは本当に万能!
ストロボの位置や角度を現場でどんどん変えて、玉ボケの出方や質感の違いを試すのがコツです。編集では“やりすぎ”にならないよう自然な仕上がりを意識。
今回の現場体験を通じて、雨の日でも楽しくクリエイティブな紫陽花撮影ができることを改めて実感しました。この記事が「やってみたい!」と思う方の後押しになれば嬉しいです。
おまけQ&A
Q:ポリ袋ディフューザーはどれくらい使える?
A:普通のビニール袋で十分実用的。二重にしてもOK。ピタッと密着させず、ふんわりかぶせるのがコツです。
Q:ストロボ2灯だと何が変わる?
A:サイド光+逆光の2灯構成だと、主役の花も背景の雨粒も一段とキラキラ演出できます。1灯でも十分ですが、2灯ならさらに作品性アップ!
Q:現像のコツは?
A:シャドウ持ち上げ、明瞭度や彩度のピンポイント調整、玉ボケ部分は部分補正も◎。
